漱石 と 光の圧力

漱石 と 光の圧力

光と物体は、色をもたらす。
光の速さは、長さの基準となる。

そして、今回は 光には圧力がある  のお話。
光は波の性質と粒子の性質を併せもつ。
光があたれば、その粒子があたる。
粒子があたれば、圧力が生じる。

その光の圧力は、  約4.5 × 10のマイナス6乗  ニュートン/平方メートル   であり、
大気圧の実に、200億分の1 という。
(どうりで、ピタピタあたっている感じがない。)

夏目漱石の「三四郎」の中に、野々宮宗八の 光線の圧力 の試験の場面が出てくる。
科学者に言わせると、実にうまく書かれているという。

 「三四郎は大いに驚いた。驚くとともに光線にどんな圧力があって、
  その圧力がどんな役に立つんだか、まったく要領を得るに苦しんだ。」
などのくだりもある。


1905年 アインシュタイン光量子仮説の論文発表。
1908年 「三四郎」、朝日新聞に連載、発表される。
光が「量子」であるか「波動」であるかの論争に、決着がついていない時代に、
漱石は、小説に書いた。
当時、誰も知らないほどの、最先端の科学理論に関わることを載せたのだ。
今で言えば、ナノテクや万能細胞などを載せるに等しいことだ。

(漱石の予備門時代の数学などの成績は優秀であったという。)


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