
岡 潔 集 昭和44年(1969) 学習研究社発行
きょうは、文化の日である。
岡潔 大先生は、昭和35年(1960)に 文化勲章 を受章している。
私が、高校1年のとき、国語の教科書に 岡潔 大先生のことが載っていて、
「岡潔集」を早速、購入し貪り読んだ。難しいものであったが、5巻一気に読んだ。
以来、岡潔のとりこになり、私淑している。
彼は、フランス留学後、もっと日本を調べなければと、とりわけ、「
道元」、「
芭蕉」、「
漱石」を
研究した。
その後、数学の研究に入り、「多変数解析函数論」の分野で、当時世界三大難問と
言われていた難問を20年かけ、ひとりで、全部解いてしまった。
日本人として初めてノーベル賞(物理学)を受賞した湯川秀樹は、岡先生の数学講義は、
物理よりも刺激的だったと後に語っている。
岡潔大先生は、数学をやることは、
「野に咲くスミレはただスミレらしく咲いているだけでいい」
ということだ。
と言っている。
突然だが、漱石の句に
菫程な小さき人に生れたし
というのがある。
数学界は、無論のこと、他の研究分野に、様々に影響を与え続けている
岡潔大先生の
情緒 なのである。