静岡新聞 平成21年10月26日
大気中の二酸化炭素が増えると、地球温暖化になるとは、
よく言われるところであるが、
実は、それ以外に、
いろいろに影響する。
そのひとつが今回の新聞記事。
海水のpHが下がってしまう。
そして、pHが下がると、貝殻の殻ができなくなってしまう。
二酸化炭素は、別名 炭酸ガス ともいう。
(炭酸飲料のジュワのガスである。)
炭酸ガスが海水中に溶け込むと、酸が入ったことになり、pHが
下がってしまうのだ。
大気中の二酸化炭素(炭酸ガス)濃度は、
産業革命以前はずっと、
280ppm、 (このとき海水pHは 8.17)
1990年代 360ppm、 (このとき海水pHは 8.1 )
現在 380ppm、 ( 海水pHは 8.06)
将来 450ppmとなれば ( 海水pHは 8.00)
550ppm、 ( 海水pHは 7.9)
海水のpHが0.1~0.2低くなるということは、とんでもないことである。
海水中の炭酸水素イオン、炭酸イオン、炭酸ガス濃度のバランスが崩れ、
殻の成分である炭酸カルシウムの生成が難しくなってしまうのだ。
将来、大好きな 貝類 が食べられなくなってしまう。
それどころではない。
ことは、もっと重大である。