漱石全集 岩波書店
秋のいい日が続いている。
爽やか(これ、秋の季語) である。
(げんこつハンバーグもいいなぁ 。)
夏目漱石さんの俳句に、こんなのがある。
見上ぐれば城屹として秋の空
(みあぐれば しろきつとして あきのそら)
( 俳句では、 きつ の つ は小さく書かないで普通の大きさで書くようだ。)
漱石さんの 江戸っ子らしさが出ている。
青い空に、城の凛々しく聳え立つさまが、くっきりと目に浮かぶ。
また、「屹」の漢字が実にいい。
この字の意味は、 そばたつ、 たかい、 山のけわしく高いさま、 である。
この字を読むと、背筋がぴっとのびる感じだ。
流石、漢文にも強い漱石さんだ。
(当たり前だが) 全く かなわない 。
好きな句の一句である。