
クレヨン
色は、光によってもたらされる。
光は電磁波であり、波の性質をもっている。したがって、波長がある。
光をプリズムにあてれば、虹色に光が分離される。
長い波長よりも短い波長の方が、大きく曲がり分光される。
色によって、波長は異なる。
波長と色はおよそ次のようになる。
波長(nm) 色
10~380 紫外線
380~430 紫
430~460 青
460~500 青緑
500~570 緑
570~590 黄
590~610 橙
610~780 赤
780~1000 赤外線
(1mmの千分の1が、1μm。 さらに、1μmの千分の1が1nm(ナノメートル)。)
紫から赤までの、つまり、およそ波長380~780nmまでの波長の光を「可視光線」といい、
目に見える光である。紫外線や赤外線は目には見えない。
赤の波長より長く、赤より外にあるので赤外線という。
紫の波長より短く、紫より外にあるので紫外線という。
光源から、りんごに光があたると、主に赤の色の光が反射し、他の色はりんごに吸収
されてしまう。 そこで、
りんごは赤く見える。
物体が光を全部反射すれば白色に、逆に全部吸収すれば黒色に見える。
物体に、光が吸収されたり、反射したりする性質を使い、
溶液に色をつけ、あるものの量を測る、
ランバートベールの法則を使う吸光光度法なる環境分析がある。
シアン、アンモニア、六価クロムなどは、そうして測ったりする。
光自体に色はついていない。物体にもそれ自体には色はついていない。
物体はある特定の波長の光を反射し、特定の波長の光を吸収する性質を持って
いるにすぎない。
また、見えている色は、人間にとって、その色に見えているに過ぎない。
他の動物には、違って見えている場合が多々あるのである。
他の動物には、この世界は、人とは、まるで違って見えているのだ。
真実は、どこにあるのか。 ふと、そうも思ってしまう。
般若心経の 「色即是空」 とは、実に、よく言ったものである。