昨日は、ある結婚披露宴に招かれて、出席させていただいた。
ところは、袋井の葛城北の丸。
素敵なところの素敵な披露宴に出席できたことを感謝したい。
出席者は、新郎新婦のお勤め先の人たちと御両家とその親族のみであった。
余興なしの披露宴であったが、会場の関係者と御両家のもてなしで素晴らしい時を
過ごさせていただいた。各テーブルでの会話はずんでいた。
新郎新婦ともに幸せな家庭に育った。
よりいっそうの幸せを願うばかりである。
本当に、おめでとうございます。
同席のテーブルの、ふたりの娘を嫁がせた私のことを知っている方より、私に花嫁の父親の
心境を聞かれた。
それは、きわめて複雑なものであり、ことばが出なかった。
表現できないが答となった。
今、こうも思う。 嫁がせた実感が湧かない。 ひょっとしたら、娘離れしていない父親なのかも知れない。
今日の花嫁の父親は、どうであろうか。
機会があれば、お尋ねしてみよう。
それにしても、美しい花嫁さんであった。
そして、
きものと帯も、とてつもなくすごいものであった。
明治23年生まれ、現在のお茶の水女子大を卒業した才女の 杉田久女 の春の句に
花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ
というのがある。
花衣とは、花見のときの装い。昔は、花見に行くのに華やかに装った。
花冷えの畳の上にはらりと落ちてゆく絹の紐。
和服には、多くの紐を使う。
まだ温みの残る彩(いろ)とりどりの紐が、青畳の上に渦をなしてゆく。
まるでまとわりつくように・・・。
(参考 「知っておきたいこの一句」 黛まどか著 PHP文庫)
では、私の秋の駄句を二句
嫁ぐ日の きものと帯に 天高し
松のもと 恵みのありて 秋日和