天竜川の支流の阿多古川。
下阿多古と上阿多古の間にある「大なまずの神」である。
昔、村が洪水に襲われた時、村人たちがお祈りしたところ、
二匹の大なまずが現れ、洪水を飲みこみ、村人を助けた。
疫病も消えうせたとな。
しかし、あるとしの夏一匹の大なまずが、苦しみもがき、浮き上がって
きた。村人たちが、ひっしに、助けようとしたが、死んでしまった。
口から腹からは、たくさんのゴミやあき缶があふれ出たそうな。
村人たちは、三日三晩、泣き続け悲しんだ。
そして、阿多古川をきれいにするように、と心してここに大なまずの神を
お祭りすることにしたそうな。
ひとびとの川での安全と、きれいな川を見守っていてくれる
阿多古川の「大なまずの神」のお話でした。
(下阿多古から上阿多古へ向かう道沿いに祭られております。)