私が、この写真のように小さいころ。
昔昔の話。
昭和20年代・30年代のころ、道端にタバコの吸い殻が普通にあった時代。
タバコのポイ捨てが当たり前で、どこでも靴で踏んで消していた時代のこと。
ある冬の日。
ボクの親父(おやじ)は、ボクをオートバイに乗せ、走っていた。
ボクはタンクをまたいで乗り、その後ろの座席に親父が乗り運転していた。
親父は、タバコを吸いながら運転していた。
(当時は、舗装も少なく、大抵は悪路であった。)
ボクの背中に、タバコが落ちた。
ボクの綿入に火がついた。
親父は、あわてて ちゃっと 消した。
ボクに やけどのあと はない。
しょうがない 親父だが、 阪神淡路大震災のあった年の4月に亡くなった。
これが、ボクの かちかち山 。
写真の親父の手は、 やさしくボクの手をとってくれている。