「鏡のなかの世界」 朝永振一郎 著 みすず書房 発行
ノーベル賞の発表が相次いでいる。
オバマ大統領が平和賞を受賞だ。
「核なき世界」、「気候変動問題・温暖化対策」などが受賞理由のようだ。
どかの国の国民や総理も同様のことを言ってきている。
まずは、
オバマさん、おめでとうございます。
現在、ほとんど忘れさられていると思うが、写真の本の著者、
朝永振一郎は、湯川秀樹の日本初のノーベル賞受賞(1949年)に次いで、
日本でふたりめの受賞者なのだ(1965年)。
いずれも物理学賞である。
湯川博士は、素粒子物理の基礎を築き、朝永博士は、素粒子における
量子電磁気学を発展させた。
この本の中に、 科学と科学者 というテーマがある。
「 (科学者は) 普通の人間よりいくぶん理路整然といくというふうに
お考えになるかと思うのですが、どうしてどうして、科学者というのは
普通の人間以上に矛盾に満ちた点がございます。科学の歴史をふり
返ってみますと、昔の学説がひっくり返って、そして新しい学説が出る、
そういう現象がしょっちゅう起こっております。・・・」
いうなれば、いままでの常識をぶち破ることが、しょっちゅう起っているという。
常識を打ち破るには、矛盾も受け入れなければならない。
また、相反することが同居してたりもする。
恋愛も似ているところがある。
好きだから嫌いであったり、嫌いが好きになったり。
相反することが同居し、あっちにいったり、こっちにいったりする。