
磐田市福田支所
公的施設の学校、公園、役所、また川沿いなど、あちこちで、桜がほぼ満開だ。
桜のなかで、ほぼ日本全国どこでも見ることができるのがソメイヨシノである。
ソメイヨシノは、江戸時代に江戸の郊外の染井村(現在の東京都豊島区)の
造園師や植木職人たちがエドヒガンザクラ系の品種と、オオシマザクラを
交配させつくった品種である。
最近の遺伝子解析によって、明らかになってきた。
人工的な品種の場合、生物のもっている本来の機能が損なわれていること
がある。ソメイヨシノの繁殖能力もそのひとつ。ソメイヨシノは種子で子孫を
残す能力がないのである。
種子によらず、人間が接木などを行って育て増やしたのである。
どの木もDNAが同じという意味ではソメイヨシノもクローンということになるのだ。
と言ってしまうと、花見もさめてしまいかねないが、美しいものは美しい。
そして、パッと咲いて、サッと散ってしまうソメイヨシノ、クローンを思えば、
さらに、悲哀が増してしまうものだ。
いつの日か、南から北へ、3月から5月まで、桜前線とともに旅をしたいと思う。
桜の名所を追っかけながら。