「潮騒」 三島由紀夫著 新潮文庫
潮騒(しおさい) なんと響きのよい 美しいことばであろうか。
そして、また、この小説の文章の美しいこと なにか別世界に
吸い込まれてしまいそうである。
あえて美しすぎるところに、なにか意味がありそうな気がする。
冒頭の文章は、次のようである。
「 歌島は人口千四百、周囲一里に充たない小島である。
歌島に眺めのもっとも美しい場所が二つある。 」
歌島は、実在する三重県の神島のことである。
三島は、昭和28年にこの神島を二度訪れている。
そして、小説は昭和29年に発表されている。
以後、何度となく映画化された。
三重県の神島といっても渥美半島の伊良湖岬に近い。
この夏、機会があったら伊良湖へでも行ってみたい気がしてきた。
大あさり が恋しくなってきた。