硫化水素と微生物
道路の側溝(真上より)
新聞等の報道によれば(要旨)、
山陰のある都市の駅前で今年5月、男女8人の気分が悪くなった。
Tホテルのそばである。このホテルは04年10月から12月にかけ、
新築工事された。この際、石膏ボードやコンクリート片を地下配管室に
投棄した。これらは、産業廃棄物であり不法投棄となる。
先ごろ(10/29)、元社長が逮捕された。
酸素が少ないところへ雨水が入り込み、石膏ボード(硫酸カルシウム)
があるため硫酸還元菌が発生し、硫化水素が発生した。
とある。
酸欠状態、水分、有機物の
環境に硫黄化合物が存在すると
硫酸還元菌発生
(そして、硫酸根より酸素を奪って)
CaSO4 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・⇒Ca + S + O
↓
H2S(
硫化水素)発生
この現象は、実は、いたるところで起きている。しかし、硫化水素の発生量が極めて少なく、
臭いという程度であれば、それでかたずけられてしまう。
例えば、とぶの臭いところ、海べりのボートを係留してあって、下がヘドロで堆積していて
臭うところ、水処理汚泥の堆積しているところやその置場など。
さらに、身近なところとしては、台所の三角コーナーのぬめり、風呂場の排水口付近も
同様である。
微生物(菌)は増殖する条件が整えば、すぐに増殖してくる。
これらの菌は、どこにでもいるのである。
我々のおなかのなかにも。
だって、おならの成分は、
窒素、メタンガス、炭酸ガス、酸素、
硫化水素、アンモニア
などですから。
不法投棄を微生物が知らせた。
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