どんぐり 2

ヒロさん

2010年03月04日 00:11



   岩波文庫  「寺田寅彦随筆集 第一巻」 小宮豊隆編

この中の、 「どんぐり」 に 人類の 男 と 女 の違いが
よく書かれている。
最近、その違いが わかりはじめてきた。
そしてそれは、地図が読めるの読めないの議論まで発展する。


寅彦の妻が、どんぐりを見つけ、拾っている。

    (寅彦は言う)
   「いったいそんなに拾って、どうしようと言うのだ」と聞くと、
   おもしろそうに笑いながら、「だって拾うのがおもしろいじゃ
   ありませんか」と言う。ハンケチにいっぱい拾って包んで
   だいじそうに縛っているから、もうよすかと思うと、今度は
   「あなたのハンケチも貸してちょうだい」と言う。
     ・・・・・
 
    どんぐりを拾って喜んだ妻も今はない。お墓の土には
   苔の花がなんべんか咲いた。


文庫本 6ページの文章の 「どんぐり」 であるが、
夫婦のこと、親子のこと、(直接は書かれていないが)科学のことなど、
凝縮されている。

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